目次

井手 恒太

最新記事 by 井手 恒太 (全て見る)
- 人間にとって必要な栄養!ビタミンBについて - 2025年2月10日
- アキレス腱が痛い!断裂ではなく炎症かも? - 2025年2月6日
- つらい花粉症の症状を和らげるには?接骨院でできる対策とは - 2025年2月3日
こんにちは!
やましろ接骨院の院長の井手です。
「最近、よく眠れない」「日中も眠くて集中できない」
と患者さんから御相談をいただくことが多いです。
現代社会において、多くの人が抱える睡眠の悩み。もしかしたら、それは一時的な不調ではなく、睡眠障害のサインかもしれません。
やましろ接骨院のブログでは、今回は「睡眠障害」をテーマに、その種類や原因、そして具体的な解決策まで、皆様の眠りの質向上に役立つ情報をお届けします。
眠りは、私たちの心身に休息を与え、健康を維持するために欠かせないものです。
しかし、睡眠障害を抱えると、日中の集中力やパフォーマンスの低下だけでなく、様々な身体的・精神的な不調につながる可能性も。
「自分は大丈夫」と安易に考えず、ご自身の睡眠と向き合い、改善の糸口を見つけていきましょう。
私たちの休息を妨げる「睡眠障害」とは?
睡眠障害とは、睡眠に関連する様々な問題によって、日中の生活に支障をきたしている状態を指します。
具体的には、以下のような症状が挙げられます。
なかなか寝付けない(入眠困難)
夜中に何度も目が覚めてしまう(中途覚醒)
朝起きてもスッキリしない(熟睡障害)
必要以上に眠ってしまう(過眠)
眠っている間に異常な行動を起こす(睡眠時随伴症)
これらの症状が続くことで、日中の眠気や倦怠感、集中力・注意力の低下、イライラしやすくなるなど、心身に様々な悪影響を及ぼします。
あなたはどのタイプ? 睡眠障害の種類と特徴
睡眠障害には、大きく分けて以下の4つのタイプがあります。
不眠症
過眠症
睡眠時随伴症
概日リズム睡眠-覚醒障害
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. 不眠症:眠りたいのに眠れない、睡眠の質に悩む
不眠症は、最も一般的な睡眠障害の一つで、以下のような症状が特徴です。
入眠困難: 寝ようと思ってもなかなか眠れない
中途覚醒: 眠ってからも何度も目が覚めてしまう
早朝覚醒: 朝早くに目が覚めてしまい、その後眠れない
熟睡障害: 眠った気がしない、ぐっすり眠れない
これらの症状によって、日中に疲労感や倦怠感、集中力・注意力の低下、イライラしやすくなる、頭痛などの身体症状が現れることがあります。
【不眠症の原因】
不眠症の原因は多岐にわたり、以下の要素が複雑に絡み合っていると考えられています。
身体的要因:
痛みやかゆみ、咳などの身体症状
甲状腺機能亢進症や呼吸器疾患などの病気
薬の副作用
カフェインやアルコールの摂取
心理的要因:
ストレス
不安
抑うつ
excitement
環境的要因:
騒音や光
室温や湿度
寝具との相性が悪い
行動的要因:
不規則な生活習慣
寝る前のスマホやパソコン
寝床での読書やテレビ視聴
2. 過眠症:眠りすぎる、日中も眠気がとれない
過眠症は、日中に強い眠気が現れ、日常生活に支障をきたす睡眠障害です。
十分な睡眠時間を確保しているにも関わらず、日中、我慢できないほどの眠気に襲われ、居眠りをしてしまうことが特徴です。
【過眠症の種類】
過眠症には、大きく分けて以下の3つの種類があります。
ナルコレプシー:
日中の強い眠気発作
睡眠発作
情動脱力発作(感情の高ぶりによって体が動かなくなる)
入眠時幻覚
睡眠麻痺
特発性過眠症:
ナルコレプシーの特徴である情動脱力発作や睡眠麻痺がない
長時間の睡眠を必要とする
他の医学的疾患、精神疾患による過眠症:
甲状腺機能低下症
慢性腎臓病
睡眠時無呼吸症候群
うつ病
【過眠症の原因】
過眠症の原因は、まだはっきりとは解明されていません。
しかし、ナルコレプシーは、脳内の神経伝達物質であるオレキシンが関与していると考えられています。
また、特発性過眠症は、遺伝的な要因や環境要因が影響している可能性が示唆されています。
3. 睡眠時随伴症:眠っている間の異常行動、寝言や歯ぎしりも
睡眠時随伴症は、睡眠中に異常な行動や言動が現れる睡眠障害です。
具体的には、以下のような症状が挙げられます。
寝言:
睡眠中に話をする
歯ぎしり:
睡眠中に歯をこすり合わせる
睡眠関連摂食障害:
睡眠中に無意識に食事をする
レム睡眠行動障害:
夢の内容に合わせて手足を動かしたり、叫んだりする
夜驚症:
突然、恐怖におののいて起き上がり、叫んだり、パニック状態になる
睡眠時遊歩症(夢遊病):
睡眠中に歩き回る
【睡眠時随伴症の原因】
睡眠時随伴症の原因は、種類によって異なります。
例えば、寝言や歯ぎしりは、ストレスや疲労、飲酒などが影響していると考えられています。
一方、レム睡眠行動障害は、パーキンソン病などの神経変性疾患と関連がある場合があります。
4. 概日リズム睡眠-覚醒障害:体内時計の乱れ、社会生活に影響も
概日リズム睡眠-覚醒障害は、体内時計と生活リズムがずれているために起こる睡眠障害です。
体内時計は、約24時間周期で睡眠と覚醒を調節していますが、この体内時計が、仕事や生活環境の影響でずれてしまうことで、様々な睡眠問題を引き起こします。
【概日リズム睡眠-覚醒障害の種類】
睡眠相後退症候群:
望ましい時間に寝付けず、朝起きられない
睡眠時間帯が後ろにずれている状態
睡眠相前進症候群:
夕方に眠くなり、早朝に目が覚めてしまう
睡眠時間帯が前にずれている状態
非24時間睡眠覚醒障害:
体内時計が24時間よりも長い周期で動いている
睡眠時間帯が毎日少しずつずれていく
交代勤務睡眠障害:
交代勤務によって体内時計が乱れる
睡眠不足や日中の強い眠気、集中力低下などの症状が出る
【概日リズム睡眠-覚醒障害の原因】
概日リズム睡眠-覚醒障害の原因は、体内時計の乱れです。
不規則な生活習慣:
毎日寝る時間や起きる時間がバラバラ
夜勤などの交代勤務
時差ボケ
光への曝露不足:
日中に太陽光を浴びる時間が少ない
遺伝的要因
などが体内時計の乱れに繋がると考えられます。
睡眠障害、そのままにしないで! 受診の目安と治療法
「睡眠障害かな?」と思ったら、一人で悩まず、医療機関に相談することが大切です。
特に、以下の項目に当てはまる場合は、早めに専門医の診断を受けるようにしましょう。
日常生活に支障をきたすほどの強い眠気や不眠がある
睡眠中の異常行動(いびき、呼吸が止まる、寝言、歯ぎしりなど)を指摘されたことがある
十分な睡眠時間を確保しているにも関わらず、日中の眠気や疲労感が改善しない
【睡眠障害の検査・診断】
睡眠障害の検査では、問診や身体診察に加え、睡眠の状態を詳しく調べるために、以下の検査が行われることがあります。
睡眠ポリグラフ検査 (PSG):
脳波、眼球運動、筋電図、心電図、呼吸などを一晩かけて記録し、睡眠の質を評価
終夜睡眠ポリグラフ検査 (PSG):
睡眠中の呼吸状態を詳しく調べる
睡眠日誌:
睡眠時間や睡眠の質、日中の眠気などを記録
多量の睡眠潜時検査 (MSLT):
日中の眠気を客観的に評価
睡眠覚醒スケール:
睡眠に関する様々な質問に答えることで、睡眠障害の程度を評価
【睡眠障害の治療法】
睡眠障害の治療法は、その種類や原因、症状によって異なります。
主な治療法として、以下のようなものがあります。
生活習慣の改善:
睡眠 hygiene指導
規則正しい生活習慣
リラックスできる環境作り
適度な運動
薬物療法:
睡眠薬
抗うつ薬
オレキシン作動薬
認知行動療法:
睡眠に関する間違った考え方や行動を修正
光療法:
特定の時間に強い光を浴びることで、体内時計をリセット
CPAP療法:
睡眠時無呼吸症候群の患者さんに用いられる治療法
やましろ接骨院からのご提案 ~ 睡眠の質を高めるためにできること~
睡眠障害の改善には、医療機関への受診も大切ですが、毎日の生活習慣を見直し、睡眠の質を高めるための工夫も重要です。
1. 睡眠リズムを整えよう
毎日同じ時間に起床・就寝:
休日も平日と同じ時間に起きるように心がけましょう。
太陽の光を浴びよう:
朝起きたらカーテンを開け、太陽の光を浴びることで体内時計をリセットします。
寝る前のスマホは控えめに:
スマホやパソコンのブルーライトは、睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌を抑制します。寝る1〜2時間前には使用を控えましょう。
2. 快眠を誘う寝室作り
室温・湿度を快適に:
室温は16〜26℃、湿度は50〜60%が最適とされています。
光を遮断:
厚手のカーテンや遮光カーテンを使用し、寝室を暗くしましょう。
騒音対策:
耳栓を使用するなど、騒音が気になる場合は対策をしましょう。
寝具を見直す:
自分にとって寝心地の良いマットレスや枕を選びましょう。
3. リラックスできる時間を
ぬるめのお風呂にゆっくりと浸かる:
38〜40℃のぬるめのお湯に15〜20分ほど浸かると、リラックス効果が期待できます。
ストレッチやヨガ:
就寝前に軽いストレッチやヨガを行うことで、体の緊張をほぐし、リラックスできます。
アロマ:
ラベンダーやカモミールなどの香りが、リラックス効果をもたらします。
4. 食生活を見直そう
バランスの良い食事:
栄養バランスのとれた食事を心がけましょう。
トリプトファンを摂取:
トリプトファンは、睡眠ホルモンであるメラトニンの材料となる必須アミノ酸です。牛乳、バナナ、大豆製品などに多く含まれています。
カフェイン・アルコールは控えめに:
カフェインやアルコールは、睡眠の質を低下させる可能性があります。特に寝る前は控えましょう。
5. 適度な運動を
日中に適度な運動:
日中に適度な運動をすることで、睡眠の質を高めることができます。ただし、寝る直前の激しい運動は避けましょう。
自分に合った運動:
ウォーキングや軽いジョギングなど、無理のない範囲で続けられる運動を選びましょう。
6. 睡眠障害と体の不調の関係
自律神経の乱れ:
睡眠障害は、自律神経の乱れを引き起こし、頭痛、めまい、吐き気、便秘、下痢などの症状を引き起こす可能性があります。
ホルモンバランスの乱れ:
睡眠不足は、成長ホルモンの分泌を抑制し、疲労回復を遅らせたり、免疫力を低下させたりする可能性があります。
精神的なストレス:
睡眠障害が続くと、不安やイライラ、集中力・注意力の低下、うつ病などの精神的なストレスを引き起こす可能性があります。
睡眠障害は、体の不調と密接に関係しています。
「もしかしたら…」と感じたら、一人で悩まず、専門医に相談することをおすすめします。
やましろ接骨院では、睡眠障害でお悩みの方へ、丁寧なカウンセリングを行いながら、患者様一人ひとりに合った施術プランをご提案させていただきます。
この記事へのコメントはありません。