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林 祐子
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近年、コンピューター、スマートフォンや、タブレット端末など、デジテル機器を扱うことが増えています。学校の学習サポートのツールとして扱う事も増えています。デジタル機器を扱うことによって、勉強の効率化をあげるものしてはいいのですが、自粛の時間が増え、スマートフォンやタブレットを扱う時間が増え、デジタル機器の過剰に使用することが体にとって影響を与えているのも事実です。子供の目に与える影響をお話しします。
大人が抱える目の悩みとは
頭痛、ドライアイ、目の疲れ、首や肩の凝りといったデジタル機器のよる眼精疲労が日常的に悩まされています。
パソコンを使った作業ではディスプレイまで距離は30~40㎝ですが、タブレットやスマートフォンでは15~20㎝に焦点を合わせようとするため、近くを見るための調節が過度になってしまいます。
子供が抱える目の悩みとは
本来、調節機能に優れている子供でも大人と同様の症状を訴える子が増えてきています。もともとは大人向けに作られていたデジタル機器を子供たちの学びの場や遊びで日常的に触れる機会が多くなってきています。
日本におけるデジタル機器の使用率は、2歳で3人に一人、3歳で約半数、9歳では9割と多くの子供が使用しています。また、子供の1日あたりのテレビやデジタル機器の平均使用時間は7.75時間という結果が出ています。
子どもの目と視覚機能は成熟していないためいろいろな症状を引き起こすこともあり、さらに本人が自覚していないこともあります。
人間は生まれた時から、成人になるまでの間に身長が伸びると同じで、眼球も1、5倍大きくなると言われています。赤ちゃんは強い遠視で生まれてきて、眼球が大きくなる中で、近視化していくと言われています。
子どもは問題があっても無視することが多く、目の不快感の原因が画面にあると認識できているとも限りません。保護者が子供の症状に気づく必要があります。
眼精疲労の症状
主な症状は目の赤み、ぼやける、充血、ショボショボする、眩しい、涙がでる、かゆみ、乾燥 かすみ、疲れ目、頭痛、首腰の痛み、めまい、吐き気、倦怠感などがあります。
軽い作業でも、目が疲れやすくなったり、充血やかすみ目の他に頭痛、肩こりなどの全身的な症状をともなうこともあります。放置すると、重大な目の病気を見逃すこともあり、また、イライラや情緒不安定などの精神的症状に悩まされることもあります。上記にも書いたように子供の多くは症状が出ても認識できないため保護者が気づいてあげる必要があります。
子どもの眼精疲労を防ぐには
目の検査
学校で行なわれている検査だけでなく眼科医による総合的な検査を受けると正確な結果を得ることができます。1年に1度検査を受けると最適です。
デジタル機器の距離
20㎝くらい距離で見ていると目の疲労につながるので最低でも30㎝くらいは離すといいでしょう。
使用を制限する
使用時間を制限することで眼精疲労を抑えることが出来ます。
できれば、30㎝以内のものを見るときには、30分で必ず休息をしてください。生活リズムを整えることも大事です。特に、夜はゲームを控えましょう。夜遅くまでゲームをしていると、液晶画面のブルーライトを脳が太陽光ととらえてしまい、就寝時に休息モードにしてくれません。そのため、寝つきが悪いとか、眠りが浅いなどの睡眠障害になると言われています。
遠くを見る時間を作る
家の中でのスマートフォンや、タブレットが多くなると遠くを見ることはほとんどなく、意識しないと遠くを見ることはしません。遠くを見ることで、近くを見ている時間に緊張していた目の筋肉が緩んで目が休まります。目の負担を減らすためには、近くを見る時間を減らすことが一番ですが、近くを見る時間を減らすことができない場合は、度数調整したメガネも目の負担を減らすことができます。
液晶画面のブルーライトを防ぎましょう
就寝前1時間は液晶画面を見ないようにして、ブルーライトが目に入らないようにしてください。
夜は、ゲームをやらずにゆったりリラックスする時間を持つと、質のいい睡眠が取れるようになります。ゲームなどの液晶画面を見るときにはブルーライトカット加工のメガネの活用もオススメです。ゲームだけてはなく、スマートフォン、タブレットでも同じことが言えます。
マッサージや、目の上を温めたり冷やしたりしましょう
使用時間を守ったり、距離を保ったり、メガネをかけたりしてブルーライとをカットしたりしていても、少なからず、目に負担はかかっています。
大人と同じとように、目の周りをマッサージしたり、目の上を温めたり、冷やしてして、副交感神が誘発され、リラックスし、気持ちも穏やかになります。
まとめ
眼精疲労をそのままにしておくと、目赤み、かゆみ、乾燥感、かすみ、疲れ目、焦点が合いにくい、頭痛、首や腰の痛みなどを引き起こします。多くのお子さんは、症状は出ても認識ができないことが多く、子供さんが画面を見ているときに、現れるサインを保護者の肩が見逃さないようにしなければいけません。例えば、首や、腰に手を当てている、目を細める、繰り返し目をこする、焦点を合わせるのに苦労しているなどの様子が見られたら、早急に眼科医に相談しましょう。最近問題になっているのが、急性内斜視(きゅうせいないしゃし)があります。左右のどちらかの黒目が内側に向かうことを言います。元来は急性内斜視は原因は明らかではなく、片眼を隠すことにより、両眼視機能が遮断されて起こるものと、身体的・精神的ストレスによって起こるものがあります。あまりひどくなると、手術になることもあります。
そうならないために、保護者の方の管理が必要になり、自宅でできることもあります。ただ何か変だと思ったときには、すぐ、医療機関への受診をしましょう。
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