山城 宏統
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今回の記事では、足の外側、くるぶしの周囲に痛みが出る腓骨筋腱炎(ひこつきんけんえん)について紹介していきます。
聞き慣れないケガかもしれませんが、腓骨筋腱炎は特にランナーや運動習慣を持つ方でも起こりうるケガです。
今回はその腓骨筋腱炎について解説していきます。
腓骨筋とは何か?
腓骨筋とはすねの骨からそれぞれくるぶし周囲についている筋肉です。
腓骨筋には3種類あり、長腓骨筋(ちょうひこつきん)、短腓骨筋(たんひこつきん)、第三腓骨筋(だいさんひこつきん)があります。
この腓骨筋は、足首を外側に返す動きをする働きがあり、足首の動きをサポートする役割があります。
腓骨筋は足首の安定性を保つ筋肉でもあるため、うまく機能しなくなると捻挫を起こしやすくなってしまいます。
腓骨筋腱炎の原因
腓骨筋腱炎とは、陸上競技やランニングなどをされている方に多く発生するケガの一つです。
字の通り腓骨筋の炎症で、歩き方が偏っていたり、足の使いすぎや捻挫がきっかけで発症することが多いです。
他にも足に負担がかかる立ち仕事や、足に合わないきつい靴やヒールを履く人にも発症しやすいです。
腓骨筋腱炎の痛みを訴える人の歩き方をよく見てみると、歩行時に踵の内側から足を着地しています。
つまり、くるぶしの外側に負担がかかった状態になっています。
足の裏のアーチ(土踏まず)が低下していることも見受けられます。
(アーチは足のクッションの役割も担っています)
足の裏の筋力が低下して足のアーチが保てないです。
歩行や運動時に足首に負担がかかりすぎて、腓骨筋腱炎を起こしたと考えられます。
腓骨筋腱炎の症状
腓骨筋腱炎の症状は、痛みや腫れを訴えることがほとんどです。
痛みは、足の外側(くるぶしの周囲)に炎症を起こし痛みが出ます。
くるぶし周囲の腫れや押しての痛みもありますが、時間が経てば腫れはある程度落ち着きます。
しかし、足を地面に着くと痛みが出たり、あぐらで座っていてもくるぶし周囲に痛みが出ることもあります。
症状が悪化すると、くるぶし周囲の痛みで足を地面に着けられなくなることもあります。
多くは、歩くときに足の外側が痛い、体重を足の外側にかけると痛みが出るといったものがほとんどです。
足首に強い負荷がかかる運動をされている方で、そのまま運動を続けると周囲の靭帯も損傷してしまう可能性があります。
そのためこのような症状が出た場合は、早急に適切な治療を行う必要があります。
腓骨筋腱炎の検査・診断
腓骨筋腱炎は骨や関節に異常が生じて痛みが出るわけではないので、レントゲン検査では症状を見つけることができません。
MRI検査では炎症の度合いを確認することができます。
また、足首の不安定性検査をすることで腓骨筋腱に異常があるかを検査します。
骨に異常がないものの足首を内側に捻ると痛みが出る場合や踵方向から前へ動かしたときに違和感がある場合は腓骨筋腱炎が疑われます。
腓骨筋腱炎の治療
腓骨筋腱炎の治療法は、保存療法と手術療法の2つがあります。
症状によっては手術を行うこともありますが、ほとんどのケースでは保存療法を行います。
保存療法ではまずは患部を十分に安静にし、炎症を落ち着かせることが大切です。
痛みや炎症はアイシングや、消炎鎮痛を目的とした内服薬や湿布薬を使用して行います。
さらに必要に応じてテーピングや歩行時の衝撃を和らげるインソールの使用をお勧めします。
初期症状が重症かによって完治するまでにかかる期間は異なりますが、おおよそ1~2カ月ほどかかります。
スポーツなどでは最低でも1カ月は運動を控えるようにしましょう。
加えて数週間は経過をみながら復帰できるようにリハビリしていきましょう。
腓骨筋腱炎が軽い炎症であれば数日で治る場合もあります。
通常は治療を開始してから数週間はかかる場合が多いです。
日常生活で足首を酷使している人は、炎症を抑えるためにより期間を要する場合もあります。
リハビリでは、足首周囲の筋力トレーニングを行います。
チューブやタオルを使い、足首、足裏の筋力を鍛えることで腓骨筋にかかる負担を軽減させることが目的です。
リハビリは腓骨筋腱炎の再発を予防するために必要です。
痛みが軽減した後でも継続して行うことが必要です。
腓骨筋腱炎が長引いてしまっている人は、足首の外側に負担をかけてしまっている可能性があります。
歩行時に足の裏に衝撃がかかるほど強く地面を踏みつけてしまっている人は注意が必要です。
なかなか痛みが引かない場合は足首のサポーターや松葉杖を使って患部に負担をかけないようにするのも有効です。
足首の外側にある腓骨筋に負担をかけすぎないように、歩くときも全身のバランスを保つように注意しましょう。
まとめ
いかがでしたか?
名前だけを聞くと特殊なケガのように感じますが、運動をしている方であれば誰でも起こりうるケガだということを忘れてはいけません。
運動前、後のストレッチやケアなどを行い、予防をすることも大切です。
どうしていいかわからない場合は、ご相談でも大丈夫ですのでご連絡お待ちしております。
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