山城 宏統
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この記事では、症状が腱鞘炎(けんしょうえん)にそっくりな、TFCC損傷について分かりやすく解説していきます。
手首にどのような症状が起きるのか、発症しやすい原因はどんなものなのかについても詳しく紹介します。
手首に痛みなどの症状が生じている方は必見です。
TFCC損傷の原因をきちんと理解して、記事の後半に紹介する対策を行いましょう。
TFCC損傷とは?
はじめにこちらの項目では、TFCC損傷とはどんな疾患なのかについて解説していきます。
TFCC損傷の主な症状も紹介します。
手首に痛みがある方は発症していないか確認しながら読み進めていきましょう。
1-1.TFCC損傷とはどんな疾患?
TFCC損傷の正式な疾患名は、「三角線維軟骨複合体損傷(さんかくせんいなんこつふくごうたいそんしょう)」であります。
「Triangular Fibrocartilage Complex損傷」の頭文字を取った略称です。
三角線維軟骨複合体とは、手首の小指側にある関節円盤・靭帯・半月板などを総括した名称であります。
三角線維軟骨複合体が損傷することで、手首に痛みなどの症状が起こります。
TFCC損傷には、外部からの衝撃が原因で発症する外傷型と、積み重なる負担が原因で発症する変性型の2種類があります。
また、積み重なる負担や、外部からの衝撃などの明らかな原因がなくても発症するケースがまれにあります。
それは、先天的な理由が原因だと考えられています。
1-2.TFCC損傷の主な症状
TFCC損傷の症状は、外傷型・変性型の原因にかかわらず共通しております。
手首を外側にひねったり、手首を曲げたりする際に痛みを感じます。
また、手首の小指側にある骨を押したときに痛みを感じるなどの特徴があります。
腱鞘炎との区別をはかる必要があります。
TFCC損傷の場合は、手首の関節が不安定になることもあります。
動かすとゴリゴリと音が鳴ることが特徴です。
TFCC損傷の原因
続いてこちらの項目では、TFCC損傷の原因について、外傷型と変性型の2つに分けて解説していきます。
手首に負担が掛かりやすい仕事やスポーツをしている方は、こちらをしっかりと確認しておきましょう。
2-1.外傷型TFCC損傷の原因
TFCC損傷の外傷型は、外部から手首への強い衝撃が原因で発症しやすいです。
急な転倒・転落や交通事故などが原因になりやすいです。
他にも、ラグビーや柔道などのコンタクトスポーツや、スキーやスノーボードなどのウィンタースポーツも原因になります。
スポーツが原因となる場合の大半が転倒時による手首の強打となっています。
激しく転倒する可能性があるスポーツを行う場合は、正しい受け身を身に付けるなどの対策が必要です。
2-2.変性型TFCC損傷の原因
TFCC損傷の変性型はの原因としては、長期にわたって手首に負担を掛け続けることが考えられます。
仕事やスポーツなど以外にも、加齢が変性の原因になることもあります。
変性の原因になりやすいスポーツには、野球・テニス・バドミントンなどがあります。
いずれも手首を軸にする動作が多くなっています。
また、変性の原因になりやすい仕事には重量物を扱うものや、コックなどの手首を軸にする動作が多いものが挙げられます。
手首への負担を軽減するための対策が必要です。
原因となりやすいスポーツを行っている方は、手首に負担が掛かりにくいフォームを身に付けるなどの対策を実践してみましょう。
TFCC損傷を予防するための2つの対策
次にこちらの項目では、TFCC損傷を予防するための対策を、外傷型と変性型の2つに分けて紹介していきます。
先ほどの項目で、TFCC損傷の原因になりやすい行動に当てはまっていた方は、こちらを参考にして対策を行いましょう。
3-1.外傷型TFCC損傷を予防するための対策
TFCC損傷の外傷型において、突然の事故が原因のもの以外は事前に対策をすることで予防できます。
ウィンタースポーツやコンタクトスポーツでは、正しい受け身の取り方を学ぶことで、手首に大きな衝撃を受けることを避けられます。
具体的な受け身としては、雪の上では手からこけるのではないです。
お尻からこける癖をつけることで、手首への衝撃を防げます。
柔道では力を受け流すように受け身を取り、ラグビーなどでは肩からタックルをすることで、手首を守ることが可能です。
3-2.変形型TFCC損傷を予防するための対策
TFCC損傷の変性型を予防するためには、原因となる手首への負担を軽減することが効果があります。
手首へ負担を掛けないように意識することが大切です。
仕事で手首を頻繁に使用する場合は、サポーターを着用しましょう。
手首への負担を軽減することが可能です。
原因となりやすいスポーツを行う前には、手首をしっかりほぐしておくことが肝心です。
念入りにストレッチを行い、スポーツ後にはマッサージでしっかりケアをしましょう。
また、手首への負担が原因で痛みが生じているときは、可能な限り安静に過ごして痛みが解消するまで待つことが大切です。
TFCC損傷の治療方法
最後にこちらの項目では、TFCC損傷の治療方法について紹介していきます。TFCC損傷の疑いがある方や、原因となりやすい行動をしている方は、ぜひ参考にしてみて下さい。
4-1.TFCC損傷の治療方法
TFCC損傷の疑いがある場合は、レントゲン検査によって尺骨(しゃっこつ)が橈骨(とうこつ)よりも長いかどうか(尺骨突き上げ症候群)の確認を行います。
認められた場合はMRI検査によって判断を下します。
三角線維軟骨複合体のような密集部分では、レントゲン検査での詳しい診察はほぼ不可能です、
大半がMRI検査となりますが、関節造影検査(関節に造影剤を注入してのレントゲン検査)を行う場合はその限りではありません。
治療方法としては、装具で固定して安静にすることで回復を待つ保存療法が大半です。
手首への負担が原因で起きる変性型の治療に多く、TFCC損傷の約70%が保存療法で改善されます。
その一方、損傷が重症化している場合や、3か月以上症状の改善がみられない場合は手術によっての治療が必要です。
手術の方法は原因や症状によって異なりますが、損傷部をボルトやプレートで直接固定することで、治療を行っていきます。
まとめ
今回は、手首に痛みが起きるTFCC損傷について紹介してきました。
多くのスポーツが原因になりやすいことや、手首への負担を軽減するための対策を行うことが大切なことが分かりました。
原因になりやすいスポーツや仕事をしている方は、この記事の対策方法を参考にして、TFCC損傷を発症しないためにしっかりと予防を行いましょう。
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