
林 祐子

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ばね指とは
ばね指(弾発指)は、指の腱鞘炎の一種で、指の腱が滑らかに動かなくなる状態です。
指の屈曲や伸展時に痛みを伴い、指が引っかかったり、ばねのように弾ける感覚が特徴です。
ばね指は、主に手のひらや指の付け根に痛みや腫れを引き起こし、特に朝起きたときに症状が強く現れることがあります。症状が進行すると、指の動きが制限され、日常生活に支障をきたすことがあります。
ばね指は一般的に、中年以降の女性に多く見られますが、男性や若年層でも発症することがあります。
特に第1手指(親指)、第3手指(中指)が多いと言われています。
ばね指になる原因
ばね指の主な原因は、指の使い過ぎや過度の負荷です。
特に、長時間のタイピング、スマートフォンの使用、重い物を頻繁に持ち上げる動作などが引き金になります。
これらの動作が繰り返されることで、指の腱が炎症を起こし、腱鞘と呼ばれる腱を覆う膜が腫れたり厚くなったりします。これにより、腱の滑りが悪くなり、指の動きが制限されるのです。
また、糖尿病やリウマチといった基礎疾患がある場合や、ホルモンバランスの変化による影響もばね指の発症リスクを高めます。例えば、妊娠や更年期などのホルモン変動がある時期には、ばね指のリスクが増加します。
さらに、遺伝的な要因や過去の手の外傷も、ばね指の原因となることがあります。
ばね指をそのままにしていくと
ばね指を放置すると、症状が悪化し、指の動きが制限されることがあります。
最初は軽度の痛みや違和感だけかもしれませんが、次第に指が完全に曲がらなくなったり、逆に伸びなくなったりすることがあります。ばね指の初期段階では、指を動かすときにクリック音がすることがあり、これが進行すると、指が完全に引っかかり、強制的に動かさなければならない状態になります。
この状態が続くと、日常生活に大きな支障をきたし、仕事や趣味にも影響を与えます。
例えば、タイピングや料理、スポーツなどの指を使う活動が困難になるため、生活の質が低下します。
さらに、放置したばね指は、炎症が慢性化し、腱や腱鞘の組織に永久的な損傷を与えることもあります。
このため、早期に適切な治療を受けることが重要です。
ばね指の施術は
ばね指の施術には、まず安静と炎症を抑えるためのアイシングや、指の使い方を見直すことが重要です。
痛みが強い場合は、指を動かさないように固定することもあります。
接骨院での施術としては、以下のような方法があります。
超音波治療
超音波治療は、超音波の波動を利用して腱鞘の炎症を和らげ、治癒を促進します。超音波は深部組織にまで到達し、血流を改善し、組織の修復を助けます。これにより、炎症が軽減され、痛みが和らぎます。
マッサージとストレッチ
専門的なマッサージやストレッチを行うことで、腱の柔軟性を高め、動きを改善します。マッサージは筋肉の緊張をほぐし、血流を促進するため、炎症の軽減に効果的です。ストレッチは、腱や筋肉を柔軟に保ち、再発防止にも役立ちます。
固定・テーピング
指に適切な固定や、テーピングを施し、負担を軽減しつつ、正しい動きをサポートします。
固定やテーピングは指の動きを制限しながらも、必要なサポートを提供するため、日常生活での負担を減らすことができます。
リハビリ
専用のリハビリメニューを通じて、指の機能回復を目指します。リハビリでは、指の運動療法や機能訓練を行い、指の可動域を広げることを目指します。これにより、指の動きが改善され、日常生活における機能が回復します。
必要に応じて、整形外科医との連携も行い、注射治療や手術が適応される場合もあります。注射治療では、ステロイド注射が一般的で、炎症を迅速に抑える効果があります。手術は、腱鞘の一部を切開して腱の動きを改善する方法で、重症例に対して行われます。
ばね指にならないためには
ばね指の予防には、日常生活での指の使い方に注意を払うことが重要です。
以下のポイントを心掛けることで、ばね指の発症リスクを減らすことができます。
適度な休憩
長時間同じ動作を続けないように、適度な休憩を挟むことが大切です。
例えば、パソコン作業やスマートフォンの使用時には、定期的に手を休め、指をリラックスさせる時間を
設けましょう。
指のストレッチ
定期的に指のストレッチを行い、腱の柔軟性を保ちましょう。簡単なストレッチ方法としては、指を一本ずつ優しく引っ張り、関節を伸ばすことが効果的です。
また、手のひらを広げたり、グー・パー運動をすることも有効です。
正しい姿勢
作業時の姿勢や道具の持ち方に気を付け、指に過度な負担をかけないようにします。
例えば、キーボードやマウスの使い方を見直し、手首をまっすぐに保つことが重要です。
適切な高さの椅子や机を使用し、自然な姿勢で作業を行いましょう。
適切な器具の使用
指への負担を軽減するために、適切なサポーターやグリップを使用することも有効です。例えば、重い物を持ち上げる際には、専用のグリップ補助具を使用することで、指への圧力を分散させることができます。また、スポーツを行う際には、適切なプロテクターを着用することも予防につながります。
まとめ
ばね指は、指の腱鞘炎が原因で引き起こされる状態で、放置すると症状が悪化する可能性があります。予防と早期治療が大切であり、適切なケアや施術を受けることで症状の改善が期待できます。ばね指の予防には、日常生活での指の使い方に注意を払い、適度な休憩やストレッチを心掛けることが重要です。
当院では、ばね指の施術に力を入れており、患者様の症状に合わせた最適な施術を提供いたします。超音波治療やマッサージ、テーピング、リハビリなど、様々な施術方法を駆使して、患者様の痛みや不快感を軽減し、早期の回復を目指します。もし指に違和感や痛みを感じた場合は、早めに専門の接骨院や整形外科医に相談することをおすすめします。お悩みの方は、ぜひ当院までご相談ください。経験豊富なスタッフが、丁寧にサポートいたします。