山城 宏統
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「ヘルニア」という言葉を聴いてどのような原因で起こるのか、具体的な症状が何かを、イメージできる人は少ないのではないでしょうか。
この記事ではヘルニアの種類や原因について詳しく説明していきます。
ヘルニアの概要と種類
はじめにこの項目では、ヘルニアとは何かとその種類について解説します。
1-1.ヘルニアとは?
ヘルニアとは臓器の一部、または全部が何らかの理由によって正常な位置から脱出した状態のことを言います。
体のさまざまな部位で起こり得ます。
ヘルニアになりやすい部分というのも決まっております。
筋肉の隙間や薄い膜に覆われた部分など、組織の柔らかい部分がそうです。
そのため赤ちゃんや高齢者、運動不足の人はヘルニアにかかりやすいと言えます。
1-2. ヘルニアの原因とその種類
ヘルニアとは何かわかったところで、次はヘルニアの原因と種類について説明します。
ヘルニアの種類その① 頸椎椎間板(けいついついかんばん)ヘルニア
頸椎(けいつい)は頸部(けいぶ)で脊髄を中に納めている骨で7種類あります。
7種類の頸椎の間には椎間板という、弾力があり上下の頸椎を繋ぐ組織があります。
この椎間板の組織が壊れます。
脊髄や神経根が急激に圧迫されるのが原因で起こるヘルニアが頸椎椎間板ヘルニアです。
ヘルニアの種類その② 腰椎椎間板ヘルニア
腰椎は第一~第五までの5種類あり、中には脊柱管があります。
脊柱管の中には脳からの命令を体の各部分に伝える2種類の神経が通っています。
運動神経と体の各部位からの知覚を伝える知覚神経です。
腰椎は椎間板やじん帯によりつながっています。
椎間板が飛び出て神経を圧迫するのが原因で起こるヘルニアが腰椎椎間板ヘルニアです。
ヘルニアの種類その③ 鼠経ヘルニア
鼠経(そけい)とは足の付け根の内側の部分です。
この鼠径部の筋膜の間から腹膜や腸が皮膚の下に出てくるのが原因で起こるヘルニアを鼠経ヘルニアと言います。
ヘルニアの種類その④ 横隔膜ヘルニア
横隔膜ヘルニアには外傷性と非外傷性の2種類があります。
外傷性横隔膜ヘルニアとは胸部への衝撃が原因で横隔膜が裂けます。
臓器が外に出てしまうヘルニアです。
非外傷性横隔膜ヘルニアとはボックダレック孔ヘルニア、傍胸骨孔ヘルニア、食道裂孔ヘルニアの3種類があります。
ボックダレック孔ヘルニアと傍胸骨孔ヘルニアは2種類にさらに分けられます。
先天性の原因、食道裂孔ヘルニアは後天性の原因です。
先天的な原因の2種類のヘルニアは難病指定疾患なので医療費補助も可能です。
ヘルニアの種類その⑤ 脳ヘルニア
なんらかの原因で起こった頭蓋の中のむくみや出血で脳が圧迫されるヘルニアが脳ヘルニアです。
脳は頭蓋骨の中にあり、脱出する場所がないのが原因で強い圧力がかかってしまいます。
そのため脳死の原因となる可能性もあるヘルニアと言えるのです。
ヘルニアの種類その⑥ 腹壁ヘルニア
腹壁ヘルニアとは腹壁の弱っている部分から腹部の内臓が腹膜に包まれた状態で出てきてしまうのが原因で起こるヘルニアです
咳をする、いきむなど腹圧がかかる日常動作が原因で発生しやすいヘルニアと言えます。
ヘルニアの種類その⑦ 臍(へそ)ヘルニア
赤ちゃんに多いヘルニアで大人もかかることがあります。
腹圧で臍が押し出されるのが原因で見た目が出べそのようになるのは一緒です。
しかし赤ちゃんは経過観察で良くなります。
大人は、肥満などが原因で臍から腸が脱出してしまうので早めの受診が望ましいでしょう。
ヘルニアの種類その⑧ 内ヘルニア
他の種類のヘルニアのように外見から原因や症状が把握できないヘルニアです。
腹くう内の陥没部分や裂孔(れっこう)した部分に臓器が入り込むのが原因で起こります。
横隔膜ヘルニア、腹くう内ヘルニア、後腹膜ヘルニアなどの種類があります。
初期段階では自覚症状がないため発見しにくいのが特徴です。
ヘルニアの種類その⑨ 閉鎖孔ヘルニア
骨盤にある閉鎖孔という穴から腸が出てしまうのが原因で起こるヘルニアです。
痩せた女性がかかりやすい種類のヘルニアと言われます。
起こりやすいヘルニアとは?
ヘルニアには原因や体のどこで起こったかによってさまざまな種類があるのがおわかりいただけたことでしょう。
ではこの中で起こりやすいヘルニアの種類とは何なのでしょうか。
それは
①腰椎椎間板ヘルニア
②頸椎椎間板ヘルニア
③鼠経ヘルニア
の3種類です。
まず腰椎椎間板ヘルニアが起こりやすい原因です。
腰の椎間板というのは腹筋にサポートされています。
体の中で最も重い負荷がかかっている部分だからです。
このことから腰椎椎間板ヘルニアは起こりやすいです。
慢性化もしやすい種類のヘルニアのため注意が必要と言えます。
そして頸椎椎間板ヘルニアが起こりやすい原因です。
首から上の頭は重量負荷が大きいのにそれを支える首の筋肉は強いとは言い難いためです。
頸椎椎間板ヘルニアは症状が軽度の時は肩こりが原因の痛みと勘違いしやすいです。
疑わしい種類の症状があった場合は早めに受診するようにしましょう。
最後に鼠経ヘルニアです。
足の付け根の部分にあたる腹膜が弱いのが原因で起こりやすいのです。
ただし、良く見られる種類のヘルニアであることから治療法や手術法が発達しています。
重症化しないうちに受診すると予後は良いのが特徴と言えます。
まとめ
ヘルニアにはさまざまな種類があります。
原因や起こる部分によってさまざまな症状を引き起こすのがおわかりいただけたでしょうか。
かかりやすいヘルニアについては概要を覚えておきます。
何らかの原因で疑わしい症状が出た時に早めに受診することができます。
ヘルニアにかかりやすい原因を抱えていないか、日頃の生活の中で気を付けておくことも大切です。
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