山城 宏統
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「猫背」という姿勢はよく聞きますが、体にどのような危険があるかご存知ですか?
背中が丸く頭が前に突出した姿勢を長く続けていると、体にさまざまな危険を招く場合があります。
「実は病気の原因は猫背」ということもあるかもしれません。
今回は猫背が気になっている方へ見た目の問題だけでなく、引き起これさる症状や体に与える危険を知っていただきたいと思います。
猫背とはどんな姿勢?
ふと窓に映った自分の体を見ると背中が丸くなっているという経験、ありませんか?
日本人の体は、猫背になりやすいと言われています。
猫背による体の危険のお話をする前に、まずは「猫背」に関して詳しくご説明します。
〇猫背とは
人間がまっすぐ立った体を横から見た時、肩の位置が前に出て体の中心線(耳の位置)よりも前に出ている状態をいいます。
猫のとる丸い姿勢によく似ているので、体が丸くなっていることを一般的に猫背と呼びます。
猫にとっては危険ではなくとも、背中が丸まった状態は人間の体にとって危険なのです。
〇猫背の種類
体が丸くなっている同じ猫背でも、原因によっていくつか違うタイプに分かれます。
- 首だけが前に倒れて背中が突き出している
- お腹をかばうように体を丸めた状態で顔を上げようと首が前に出ている
- 腰から体が曲がり前に突出してしまっている
- 体がどのように丸くなっているかで、体に及ぶ危険や改善方法が変わります。
猫背のタイプ別3つの原因を解説!
なぜ体は猫背になってしまうのでしょう。
原因となる体の機能の変化について解説します。
ご自身の体の状態と照らし合わせてみてくださいね。
〇筋肉の柔軟性が低いために起こる猫背
体の前側に付いている筋肉が筋委縮(きんいしゅく)を起こし、柔軟性(じゅうなんせい)が低下します。
筋委縮とは、筋肉がやせて小さくなり、本来の役割を果たせなくなることです。
体の筋委縮が原因で首や肩が前に引っ張られるため猫背になってしまうのです。
現代人はパソコンやスマートフォンなどの操作が増えたため、体が前屈みになりやすいのです。
この姿勢は、体の前側の筋肉を常に委縮させた状態です。
この体の状態が長く続けば、当然体の柔軟性が減少する危険があります。
〇背骨の関節可動域が狭いために起こる猫背
体の中心にある背骨を動かすことが減ると、背骨を支えている靭帯(じんたい)の柔軟性が低下します。
結果、関節の動きが悪くなり猫背になる危険があります。
また、背骨の前側にある前縦靭帯(ぜんじゅうじんたい)、後ろ側の後縦靭帯(こうじゅうじんたい)が動かされないことも猫背につながります。
〇椎間板が機能低下するために起こる猫背
これは年齢を重ねることで起こりやすい猫背です。
椎間板(ついかんばん)とは、背骨を形成している骨と骨の間にあるクッションの役割を持つ軟骨です。
年齢を重ねるとこのクッションが弱くなり、椎間板の機能が低下します。
背骨が本来の可動域(かどういき)ではなくなります。
背中が大きく猫背になったご高齢者を見かけることがあると思いますが、それは骨が変形しているのではなく椎間板の機能が原因であることも多いのです。
日本人は猫背になりやすい!?
そういえば、外国人にはあまり猫背がいないような気がしませんか?
もしかすると日本人は猫背になりやすい原因があるのでしょうか…。
〇猫背は遺伝子が関係している!?
「NOITER」という自然科学雑誌に掲載された学説があります。
アメリカカルフォルニア州のDALA大学より発表された研究結果によると「猫背はアジア人に多く、日本は全世界の約6割」だと記されています。
その原因は、日本人とモンゴル人のみが持つ「NDR」という遺伝子が関係しているというのです。
そこに生活習慣などが相まって猫背が増えていることに関わりがあるのかもしれませんね。
〇日本人の歴史に猫背の原因アリ
農耕民族として栄えた日本人は、田植えや畑の仕事を長時間おこなう民族です。
狩猟(しゅりょう)民族である欧米人と比べると、引く・屈む動作が多いのです。
また、走り回って狩りをする民族は骨盤が前傾していますが、農耕民族の骨盤は後傾しやすくなったと考えられます。
骨盤が後傾していれば腰椎が後ろに湾曲(わんきょく)して、猫背になる危険が高くなるというわけなのです。
〇現代人の生活にも猫背要素が満載
現代人は、パソコンやスマートフォンを使う機会が非常に多くなりました。
小学生のパソコンの授業やまだ言葉もおぼつかない幼児がスマートフォンを操作しているというシーンも目にします。
現代にはかかせないツールとなっていますが、長時間の使用は体のバランスを崩す危険があります。
現代は、体が猫背になりやすい環境になっているのです。
猫背が原因で起こる症状
猫背になると体、骨格に歪みが生じます。
体にどのような危険を及ぼすのでしょうか?
猫背が要因となる症状を知り、まずは身の症状と比べて見ましょう。
〇頭痛、肩こり
首が前に出る「首猫背」になると、首の筋肉が緊張し血管が圧迫されて血流が悪くなります。
老廃物が溜まり周囲の神経も刺激されるため、緊張型頭痛という頭痛を招く危険があります。
また、首と共に肩も前方に巻き込む形で出てしまい、腕の重力が肩甲骨(けんこうこつ)周りにある筋肉に大きな負担がかかります。
肩も緊張して固くなり、肩こりも感じるようになるのです。
〇腰痛
体の前側にある筋肉が弱いため猫背になるとお話ししましたが、それでも人間は倒れないように体を支えるために外の筋肉を働かせます。
筋肉は常に緊張し、その代償が痛みとなって現れます。
背中の負担が、体の土台である腰にもかかり痛みを感じるようになった頃には危険です。
体の「限界サイン」ともいえるでしょう。
〇慢性疲労
睡眠時間は十分なのに、疲れがなかなか取れないという方、実は猫背が関係あるかも知れません。
口呼吸の人は呼吸しやすいように気道を開けるために猫背になりがちです。
姿勢が悪いと胸郭(きょうかく)の働きが不十分になり、呼吸が浅く酸素不足になります。
上手なガス交換ができず内臓機能を弱まる、交感神経優位になるなど慢性疲労につながる危険があります。
猫背が招く恐れのある身体への危険
猫背は体にさまざまな影響を与え、それが引き金となって別の病気を招く危険があります。
〇脳出血や脳梗塞
首猫背が原因で常に頭が前に突き出た状態であるために、首の骨(頸椎)の湾曲がなくなってしまいます。
最近ではストレートネックと呼ばれ、若者にも見られる症状です。
頸椎(けいつい:首)に走る椎骨動脈(ついこつどうみゃく)は、脳に栄養を送るための大切な血管です。
その血流を圧迫してしまうので、脳梗塞を起こす危険や、血圧上昇によって脳出血やクモ膜下出血を起こす危険もあるのです。
〇胃腸の不調や逆流性食道炎
背中自体が丸くなってしまう背中猫背の場合、体が常に前かがみになるので胃の周辺や横隔膜(おうかくまく)が圧迫されます。
胃腸が圧迫されて動きが悪くなり、横隔膜の上に胃が被る状態になります。
そのため、食べものが逆流して逆流性食道炎を発症する危険があります。
胸やけや痛み、吐き気、咳込み、胃酸による喉の痛みなどの症状があれば要注意です。
〇自律神経失調症
体は、猫背によって血行不良を起こしやすくなります。
慢性的な血行不良は、脳の下垂体(かすいたい)への血流量の低下を招く危険があります。
ホルモンのバランスをうまく取れなくなる、自律神経に影響してしまう危険があります。
自律神経失調症の原因はたくさんあるため特定は難しいですが、猫背にも関わりがあるということを知っていただきたいと思います。
まとめ
猫背は、体の骨格を歪めるだけではなく、体の内部にもさまざまな危険を及ぼす可能性があります。
最初は軽い症状だったとしても、放置しておくと命に関わる病気の危険を招くかもしれません。
やましろ整体院トトノエルでは、骨盤だけでなく、頭の傾きやズレ、姿勢や歩き方、足の長さなどオリジナルの検査法をおこない個々に合った矯正法をご提案します。
猫背が気になる方、ぜひ一度ご相談ください!
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どのタイプの猫背でもみてもらえますか?
はい、大丈夫ですよ。
一人一人なぜ姿勢が悪くなっているのかなど原因からしっかりみていきますので、まずはご相談にいらしてくださいね。