林 祐子
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「運動することは健康にいい」
日本が少子高齢化社会になり、身体の健康寿命や運動について耳にすることが増えてきましたね。
最近では、自宅で身体の筋肉を鍛えられるトレーニング機械をテレビショッピングでよく見かけます。
デイサービスなど介護の現場でも、運動を取り入れているところが増えてきました。
運動は健康にいいとされていますが、なぜ健康には運動が欠かせないのでしょうか。
筋肉を鍛えることで身体に起こる変化や効果、筋肉にまつわる危険についてお伝えします。
筋肉の4つの役割
①身体を動かす、運動をする
筋肉の働きを考えるとき、比較的イメージしやすい役割です。
身体を動かして運動をすることは、筋肉にしかできないとても大事な役割の一つです。
人は、筋肉が縮んだり伸びたりすることで身体を動かします。
例えば、運動(歩いたり走ったり)や携帯の操作も、筋肉が動くことで身体を動かします。
骨だけでは、身体を動かせません。
筋力の低下によりできなくなるのは、走るなどの運動だけではありません。
顔の筋肉がうまく動かないと、喜怒哀楽の感情を表すことや目で何かを追うことも難しくなります。
そのため、筋力を低下させないことが生活をしていく上でとても重要です。
筋力を上げるというと、ハードな運動を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
しかし、筋肉は苦しい運動だけでなく、大きく顔を動かして笑うだけでも鍛えられるのです。
②姿勢を維持する
人は、常に筋肉に力を入れることで重力に負けないように立っています。
それとは逆に筋肉が弱わると重力に負けてしまい、まっすぐに立つことが困難になります。
筋肉は、身体が倒れないように常に力を使って伸び縮みしているのです。
立っているときだけでなく、座っているときにも筋肉は働いています。
普段意識していないところでも、筋肉は身体が倒れないように働いてくれているのです。
しかし、背中の丸まった楽な姿勢を続けてしまうと、身体を支える筋肉を鍛えられません。
結果、身体のバランスが崩れてしまい、猫背など姿勢の崩れが起こります。
姿勢が崩れた状態で運動をすると、正しい動作を起こせなくなってしまいケガに繋がる危険があります。
例えば、猫背の場合、多くの人は肩が少し前に出てしまいます。
この状態で腕を上げていくと肩の関節が正常に動きません。
そのため無理に動かしてしまうとケガに繋がります。
③関節を安定させる
関節とは一つ、もしくはいくつかの骨と別の骨が組み合わさっている骨の連結部分のことを指します。
肩や肘(ひじ)、膝(ひざ)のことです。
さらに詳しくみると背中の骨も一つ一つ細かい関節によって繋がっています。
関節での筋肉の役割を肘で考えてみましょう。
肘の関節付近の筋肉は、肘を曲げるように動かすだけではありません。
曲げる筋肉の反対側で骨が動きすぎてケガをしないように、ストッパーの役割も果たしています。
このように関節を動かすとき、身体が動きすぎないよう関節を固定するような役割があります。
また筋肉は、ストッパーだけでなく違う働きでも関節を安定させています。
肩の関節は腕の骨と肩甲骨(けんこうこつ)の骨で作られています。
この二つはバランスが少し悪く、肩の関節はとても不安定になっています。
この肩の関節を安定させるために、筋肉はストッパーとしてだけでなく骨と骨引き付けるように働いています。
これにより腕を下におろしたときに簡単に肩が外れないようになります。
④熱を作り出す
筋肉を動かす際に出るエネルギーは、熱を生み出します。
この熱は筋肉を動かすことで出る副産物です。
運動や身体を鍛えると、身体が温かくなりますよね。
人間の体温の多くは、筋肉から発生しています。
そのため身体を動かす筋肉は、体重の40%を占めると言われています。
筋肉は、体温を保つために重要な役割を担っているのです。
そして、身体を温めるだけではなく、その熱を身体に巡らせる働きもあります。
この熱を運んでいるものが血液です。
筋肉は動くことでポンプの役割になり、血液を身体中へ巡らせます。
また、筋肉が熱を発生させるのは、運動をしているときだけではありません。
筋肉は、体温が下がるとふるえることで熱を作り出そうとします。
冬場に寒くなるとふるえるのは、身体が防衛反応として熱を作ろうとするからです。
実は衰えやすい筋肉がある
身体を動かす筋肉では、身体を曲げる筋肉と伸ばす筋肉に分けられます。
運動など筋肉を鍛えていないとき、身体を曲げる筋肉よりも身体を伸ばす筋肉のほうが早く衰えると言われています。
身体を伸ばす筋肉の多くは、身体を支えることに使われています。
そのため、筋肉が衰えてしまうと姿勢が崩れる原因となるのです。
特に太ももの前にある膝を伸ばす筋肉や、背中から腰を伸ばす筋肉はほかの身体を伸ばす筋肉よりも衰えやすいのです。
筋肉が衰えると、背中が丸まる、膝を曲げたまま歩く姿勢になるなど、さまざまな不調の原因となります。
筋肉を鍛えることは、運動をするためだけでなく普段の生活を快適にするためにも、とても重要です。
スポーツを行わない人も無理のない範囲で筋肉を鍛えていきましょう。
サルコペニアについて
サルコペニアとは、高齢期に筋肉の量が減り、筋力や身体機能が下がる状態のことを言います。
高齢者の場合、運動量や食事量の減少、体力の低下によりサルコペニアになる場合が多くあります。
サルコペニアの状態が長く続くと、要介護になる場合も少なくありません。
加齢による筋肉量の低下は、走る・ジャンプするなど身体を大きく動かす運動のときに必要な筋肉が大きく減少します。
前述した姿勢の変化だけでなく、運動など身体の活動も大きく低下する可能性があります。
運動をして筋肉を鍛えることは、将来の健康寿命を延ばすことに大きく関わってきます。
残念ながら、筋肉は運動して鍛えなければ維持することも大きくすることもできません。
ただ、きつい運動を続けることはとても大変です。
汗もかくことが苦手な人や運動した後の筋肉痛が嫌な人もいます。
しかし、筋肉は激しい運動を続けなくても、維持するだけなら簡単な運動を続けるだけで大丈夫です。
毎日ほんの少し運動をするだけで、筋肉は鍛えられます。
例えば毎日30分だけでも、散歩やスクワットなどの簡単な運動を行ってみてください。
その運動により筋肉が動き、体温が上がります。
筋肉が動くことにより、体を支える力が増えて、関節を痛める危険も減少します。
まとめ
サルコペニアについてお話ししましたが、筋肉の量が落ちてくるのは高齢の方だけではありません。
運動不足が続けば、もちろん年齢が若い人にも起こります。
歩くのが遅くなったり、同じ姿勢を保つことや運動することが億劫になったりしていませんか?
それは筋肉の衰えが始まっているサインです。
筋肉を鍛えるのは、いつ始めても遅くはありません。
筋肉は鍛えることで身体に必要な役割をしっかり果たせます。
逆に運動や筋トレなど筋肉を鍛えることをやめてしまうと、身体の活動が低下します。
最悪、寝たきりになる場合も考えられます。
自分の少し先の未来のために、運動をして筋肉を鍛えてみませんか?
その行動が将来の健康寿命を延ばすことに繋がっていきます。
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