山城 宏統
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この記事では、子どもがなりやすいセーバー病、踵骨骨端症(しょうこつこったんしょう)とも呼ばれるセーバー病についてご紹介します。
踵骨(しょうこつ)とはかかとのことで、かかとに痛みが走る障害です。
セーバー病では、日常生活に支障のない軽微なかかとの痛みです。
正常に歩けなくなるほどの強烈なかかとの痛みまで、痛みの程度は幅広く発症します。
子どものかかとが痛いと訴えたらセーバー病かもしれません。
この記事ではセーバー病の原因と症状を正しく理解しましょう。
対応方法を学んでいきましょう。
セーバー病の傾向
1-1.セーバー病の年齢と性別の傾向年齢は、成長期である8~12歳頃の子どもに多く見られます。
中には15歳頃までの中学生の子どもにも見られます。
男の子は、女の子の6倍も多く発症しています。
成長期のかかとは成長軟骨と踵骨骨端核で構成されています。
成人になるとこの軟骨はなくなり、しっかりした一つの骨となります。
15歳頃には男女とも大人のかかととして完成するためセーバー病は発症しなくなります。
1-2.スポーツが好きな子どもがセーバー病になりやすくなります。
特に、スポーツが好きな子どもの体操や剣道など裸足でやるスポーツや長時間走行するサッカーなどに多く見られます。
バスケットボールやバレーダンス、野球を行う子どもにもみられることもあります。
成長期に見られるため、セーバー病は成長痛とも捉えられることもあります。
しかし、スポーツが好きな子どもに多く見られるスポーツ障害とセーバー病を捉えることが大切です。
子どもに多く見られる膝のオスグッド病と同じくスポーツ障害と捉え正しい治療をすることが必要な障害です。
1-3.ほかにも、サイズの合わない靴を履き続けていることによりセーバー病になる子どもがいます。
また、肥満体質であるためにかかとに圧力がかかりセーバー病を発症する子どももいます。
足の骨や関節の並びに異常を持っている偏平足・内反足・外反足などをもっている子どもたちもセーバー病になりやすい傾向にあります。
セーバー病の原因
成長期の子どもは、体の骨が未成熟のため、かかとの骨の端が成長軟骨でできています。
そして成長するに従い、子どもの成長軟骨は次第に大人の骨に変わっていきます。
しかし、成長期子どもの柔らかい骨の状態で、激しいスポーツすることにより障害が生じます。
ジャンプをする・力強く走る・長い距離を走る・踏ん張る・よじ登るなどの圧力が繰り返しかかとに加わることです。
かかとの骨の骨端軟骨より先の部分の骨軟骨炎を発症します。
この炎症によりかかとに痛みが生じます。
子どもがセーバー病かもしれないと思ったら。
日常生活で起きることは少なく子どもだけでは気づきません。
放置されることもあります。運動中だけ痛がって休むと何ともない様子も見られる。
かかとが痛くて、つま先に体重をかけて歩いている症状が見られたら注意が必要です。
その子どもはセーバー病かもしれません。
かかと周辺が腫れ、立ってかかとに体重を乗せると痛みがでる。
かかとを押したときに痛みがでる。
アキレス腱の下あたりに腫れがみられる。
かかとを触ると熱感がある。
このような症状がかかとにみられたときは、かかとに加わる負担を減らしましょう。
子どもに運動を一時的にやめさせてください。
その上で、子どもを専門治療院に診せることが必要です。
セーバー病と成長痛の違い
セーバー病は、スポーツが好きな8歳から12歳頃の子どもに多く見られます。
成長痛は幼児から小学校低学年の子どもに多く見られます。
セーバー病の痛みは運動をした時に多く見られます。
成長痛は夕方から夜にかけてみられることが多いが不定期に見られる。
成長痛は原因が不明なのに対し、セーバー病はかかとへの負担の大きい子どもに見られます。
セーバー病の痛む場所はかかとの周りなのに対して、成長痛はかかとが痛むこともありますが足全体に痛みが見られます。
セーバー病は、レントゲンによりかかとに異常が見られます。
成長痛はレントゲンを撮っても子どもに異常は見られません。
セーバー病の治療方法
問診やレントゲン検査による画像診断で、セーバー病かどうかが確定します。
同時にセーバー病の症状の程度が確認されます。
症状とレントゲン画像が一致しない場合では、超音波検査や血液検査などが追加で行われたうえで、診断されることもあります。
セーバー病は、かかとの軟骨が完全に骨化するまでは、たびたび再発することがあります。
成長にともない完治する障害でもあります。
基本的には患部のかかとに負担をかけないことが治療の中心です。
痛みが長く続く子どもたちには松葉杖や靴の中敷きを使用することもあります。
他にもアイシングでかかとを冷やす、ストレッチを行うこともします。
サポーターでの固定、湿布薬など使用、低周波やお風呂でかかとを温めることも有効です。
痛みや腫れが強く、日常生活に支障がある場合や投薬治療などを行っても改善が見られない子どももいます。
腫れているかかとにステロイド注射を行い、炎症・腫れ・痛みを押さえることもあります。
機能障害を伴うことはあっても、外科手術になることは少ないです。
一般に保存療法で定期的に痛みの程度とレントゲンでの回復を確認していきます。
少しずつリハビリを行い、徐々に運動量を元のレベルに戻していきます。
セーバー病の発症から一般には数カ月です。
今まで通りのスポーツ復帰が可能です。
まとめ
今回は、8~12歳のスポーツが好きな子どものかかとに多く見られるセーバー病をご紹介しました。
セーバー病は成長期の子どものかかとへの過度の負担が原因の子どものスポーツ障害です。
専門家による正しい治療を行えば、セーバー病は怖い障害ではありません。
治療後の症状も良く、スポーツが好きな子どもたちも数カ月でスポーツ復帰を果たすことができます。
子どもたちが楽しくスポーツが行えるように早めにセーバー病に気づきます。
早めに専門家によるセーバー病に合った治療を行うことが必要です。
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