山城 宏統
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尺骨神経麻痺(しゃっこつしんけいまひ)とは、肘の内側を通る神経(尺骨神経)が麻痺(まひ)する病気です。
手のしびれや筋力が低下してしまい、細かい指の動きが鈍くなります。
尺骨神経は、手の関節が開いたり閉じたりするための大事な神経です。
ボタンをはめる、箸を持つなどの細かい作業ができなくなっていまします。
この記事では尺骨神経麻痺を起こす原因や症状、回復に向けてどのような治療やリハビリが必要なのかをご紹介します。
尺骨神経麻痺の原因・症状・予防
尺骨神経は肘の内側を通る神経のことで、尺骨神経が麻痺すると手のしびれや筋力低下などが起こります。
細かい指の動きがしにくくなる病気です。
肘の無理な動き、肘への過度な負荷、骨折などにより、尺骨神経が何らかのストレス麻痺を生じることで発症します。
①尺骨神経麻痺がおこる原因
・肘にある神経の通り道に何らかの障害がおこる
・小指の近くにある神経の通り道に何らかの障害がおこる
・けがをしてしまう
・糖尿病になっています
などがあげられます。
②尺骨神経麻痺の起こる症状
・感覚が鈍くなる
・指の細かい動きが鈍くなる
・指に力が入らない
・かぎ爪に変形してしまう
・ダメージを受けている場所によって異なりますが、感覚、運動の障害ともに前の内側、小指側に生じやすい
尺骨神経麻痺の原因によって治療法は違います。
麻痺の状態に合わせて手術もしくは安静にします。
尺骨神経麻痺が悪化した場合は、手術の可能性も出るため早めに病院へ行きましょう。
③尺骨神経麻痺の予防
尺骨神経麻痺の予防は、原因となる作業や運動の長時間従事は避けましょう。
時間を決めて従事するようにします。
尺骨神経麻痺はけんしょう炎かと思われることもあります。
けんしょう炎による指先のしびれや痛みの場合はそこまで重症ではないと思い受診されない方が多いです。
その場合は、握力などの運動能力測定をして注意します。
指先に力が入らない、または指先の筋力が落ちてきた場合には受診をしてください。
尺骨神経麻痺になってしまうと治すのに時間がかかりますので、日頃の注意が必要です。
尺骨神経麻痺の対処
尺骨神経の通り道をたたくと、痛みが広がります。
尺骨神経麻痺の検査として行う方法をご紹介します。
・親指と人差し指で紙をつかみ、紙を強くつまもうとすると、人差し指の第1関節が曲がってしまうか確認します。
・肘を曲げるとしびれが強くなるか確認します。
尺骨神経麻痺の診断に必要な検査
・神経に刺激を加えて、その刺激が神経上でどう伝わっていくかを調べる
・神経周囲の部分に骨折や腫瘍などの問題がないかなどを調べる
また、尺骨神経麻痺は無意識のうちに肘に負担をかけてしまっているのです。
肘に負担をかけ続けることで尺骨神経に障害がでてしまう可能性があります。
肘に負担をかけないようにできることから改善していきましょう。
寝具や寝方を変えるなど、尺骨神経に負担をかけないようにする。
肘を曲げず圧迫しないことが大切です。
手をカラダの横に置き肘を伸ばした状態で寝るようにしてみてください。
尺骨神経麻痺の治療方法
尺骨神経麻痺の原因によって治療法は異なりますが、尺骨神経麻痺の軽い症状の場合は安静にすることでほとんどが回復傾向に向かいます。
生活習慣の改善、手術、薬物療法、リハビリなどを行います。
またツボ押し、漢方薬などによる治療もあるそうです。
尺骨神経麻痺の原因によって異なりますが、主な治療方法は、保存治療・手術治療に分類されます。
3-1尺骨神経麻痺の保存治療
安静、薬の内服、運動治療などがあります。
薬は鎮痛薬やしびれをやわらげる薬が処方されることが多いです。
運動治療はリハビリとも呼ばれますが筋肉トレーニングや指を動かす練習をします。
関節を固まらせないために曲げたり伸ばしたりなどの練習をします。
基本は、症状を緩和させつつ、時間がたつにつれて自然と回復するのを待ちます。
3-2尺骨神経麻痺の手術治療
骨折などの外傷で突然麻痺が生じたりした場合は手術が必要になります。
手術方法はいくつかあり、けん弓の切開、内側じょうかの切除、神経の前方移行術というものがあります。
神経を圧迫、損傷している原因や症状によって手術方法は異なります。
手術をしても神経が回復するにはとても時間がかかるため、指が正常に機能するまでにも時間がかかります。
早期に手術を行うことで、合併症を引き起こす確率が低くなると言われています。
指先のしびれや痛みを感じたら、病院を受診しましょう。
3-3尺骨神経麻痺のリハビリ
進行した尺骨管症候群では指先、手の筋肉が萎縮してきます。
この時期、尺骨神経麻痺になってしまった場合には、手術を早期に受けることが必要です。
衰える筋肉に対するリハビリも重要です。
手術の前後に指、手の屈曲進展の運動を繰り返し行い、自宅でリハビリを続けることが可能です。
初期のリハビリ訓練を専門家から受けることをお薦めします。
また、リハビリにも積極的に取り組むようにしましょう。
尺骨神経麻痺の予防は日常生活での安全を追求する事です。
車ではシートベルトと安全運転、スポーツでは十分な準備体操、飲酒では泥酔を避けることが骨折予防につながります。
高齢者の場合は家の中にも危険があり、手すり、滑りにくい靴下、ポータブルトイレなどが有用です。
骨が折れやすくなる骨粗しょう症への対策も、年を取る前から始めることが重要です。
まとめ
人は誰でも日々の生活をするうえで、無意識のうちに手に負担をかけてしまっています。
少し意識して気を付けるだけでも、尺骨神経麻痺の予防や改善ができます。
尺骨神経麻痺を発症してしまった場合は、我慢せず、お医者さんにみてもらいましょう。
治療を受けることで、早く回復します。
治療が遅れると、手が動かなくなってしまったり、手術を受けなければならなくなったりします。
少しでも違和感を感じたら病院を受診してください。
また、尺骨神経麻痺を発症してしまった場合は、リハビリもしっかり取り組みましょう。
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