山城 宏統
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今回の記事では、三叉神経痛(さんさしんけいつう)について紹介します。
顔面に激しい痛みが走り、歯が磨けないという方はいませんか?
あごの周りが痛くなることで、虫歯の痛みかもしれません。
しかし、それはもしかしたら三叉神経痛かもしれません。
この記事では、三叉神経痛の症状や原因、治療法などをご紹介します。
三叉神経とは?
三叉神経(さんさしんけい)とは顔の痛み、冷たさ、温かさ、触られたなどの感覚を脳に伝える神経のことをいいます。
脳から出た三叉神経は、3つ叉にわかれていて「三叉」神経といいます。
三叉神経は、3つの経路に分かれて顔のいろいろなところにつながります。
その3つの神経が顔の感覚を脳に伝えます。
三叉神経痛は、1枝(おでこ・こめかみ)よりも2枝(頬・上あご)と3枝(おとがい・下あご)に多くおこります。
冬、暖かい部屋から外に出て「寒い」と感じる。
これは、顔の皮膚の「寒い」と感じた信号が脳に伝えるためです。
この信号を脳につたえる役割が三叉神経です。
三叉神経痛の主な原因と症状
①三叉神経痛の主な原因
三叉神経は顔の感覚を支配している神経です。
三叉神経痛の主な原因は、顔面の感覚神経である三叉神経が何らかの原因で圧迫されているためです。
三叉神経の原因として最も多いものが、血管(動脈や静脈)による圧迫です。
神経は脳幹から始まっています。
脳幹から始まってすぐのところで、血管(動脈や静脈)が三叉神経を強く圧迫する事により起こります。
神経に強い刺激が加わり痛みを引き起こします。
他には静脈、脳腫瘍、くも膜の癒着が原因になることもあります。
まれな原因としては、血管の奇形による三叉神経への影響(脳動静脈奇形(のうどうみゃくきけい))が原因の事もあります
これらの原因は、手術前にMRI検査で同定できます。
②三叉神経痛の主な症状
三叉神経痛の顔の痛みにはかなり特徴があります。
痛みは非常に強いものですが、急に痛みです。
いろいろな動作で誘発され、触ると痛みを誘発されるポイントがあります。
どのような症状が出るのか、確認してみましょう。
・痛みは、左右どちらかの歯茎、顎(あご)、頬、額に突発激しい痛みが出現します。
・顔の一部に触れたり、風にあたったりすると鋭い電気の走るような激しい痛みが急に繰り返し起こります。
・痛みの部位は上顎部や下顎部が多く、鼻や唇の周りなどを触ることによりはげしい痛みが誘発されます。
・食べたりかんだりする動作にも誘発され、痛みが出ることがあります。
・つめたい水を飲むと痛みが走る、痛みで食事が取れない、洗顔や化粧、ひげそりができないこともあります。
・季節によって痛みが変動するのも特徴です。(特に11月から2月が多い)
・数カ月間で痛みが止まり、再び発生します。
三叉神経痛は一瞬、走るような痛みがでます。
ですが数秒のものがほとんどで、長く続いても数十秒です。
5分以上長く続くような痛み、じりじりとした痛みなどは三叉神経痛ではないことがほとんどです。
病状が進行しても、生命や後遺障害などの危険性はないので、急いで治療しなくてもよい病気です。
しかし、激しい痛みのため生活に支障をきたすことは少なくありません。
三叉神経痛の治療法と予防
①三叉神経痛の治療法
三叉神経痛の確定診断にはMRI(磁気共鳴診断装置)で行います。
三叉神経を圧迫している血管や腫瘍がないかを調べます。
三叉神経痛の原因として、歯科疾患や耳鼻科疾患、脳腫瘍の場合はこれらの治療が優先されます。
急な痛みが原因の場合に、薬物療法が最も有効です。
特にカルバマゼピン(テグレトール)は特効薬です。
その他には、下記のような治療法があります。
・神経ブロック(無水アルコール・グリセロール・バルーンなど)
・ガンマナイフ
・神経節凝固
・手術 など
薬物療法は、薬を食前に服用するなど、薬の飲み方を工夫することです。
ただ、特効薬ではありますが、皮疹・肝機能障害・ふらつき・眠気などの副作用が多く、ひどくなることがある場合もあります。
副作用のある場合には、手術を行うようになります。
三叉神経痛の手術は、神経を圧迫している血管を剥離し神経から剥がして、場所を移動します。
これにより、神経の圧迫を解除して痛みの原因を取るという手術方法です。
手術治療は原因を取り除く治療になるので、効果がある治療になります。
②三叉神経痛の予防
三叉神経痛は突然発症することが多く、予防は難しいものです。
疲れやストレスによる自律神経の乱れが原因のひとつとなっている場合もあります。
そのため、バランスのよい食事や適度な運動、十分な睡眠時間の確保やストレスをためないことです。
また冷えなどの血行不良は全ての神経痛の痛みを増長することもあります。
冬の寒さや夏の冷房対策をしっかりとし、体を冷やさないようにすることが予防につながると言えます。
まとめ
三叉神経痛は突発的に発症することが多く、特に予防が難しい神経痛の一つです。
しかし、日頃から適度な運動とストレスをためないことです。
規則正しい生活を心がけたる事で予防につながると言えます。
また、痛みは本人しかわからないものです。
家族の方は,三叉神経痛の患者さんがそれほどひどい痛みを耐えているということを理解してあげましょう。
痛みは人には見えないものですが、三叉神経痛は周囲の理解が必要な痛みです。
三叉神経痛が疑われる場合には我慢せず、早めに病院を受診し相談しましょう。
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