山城 宏統
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この記事では、子供に発症が多いと言われている肘内障(ちゅうないしょう)について、分かりやすく解説してきます。
肘内障の主な原因や、発症した子供の特徴なども解説します。
子供に肘内障の疑いがある方や、肘内障の症状について詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてみて下さい。
小さい子供を育てている方は、この記事を読んで肘内障の正しい知識を身に付けましょう。
肘内障とは?
はじめにこちらの項目では、子供に発症が多い肘内障(ちゅうないしょう)とは、どんな疾患なのかについて見ていきましょう。
肘内障の主な原因も紹介するので、小さい子供を育てている方は必見です。
1-1.肘内障とはどんな疾患?
子供に発症が多いと言われている肘内障ですが、その多くは小学校入学までの幼児です。
とくに子供が歩き始める時期に好発します。
肘内障は骨折などの疾患とは異なり、痛みの症状を伴わない場合もあります。
保護者が異変に気付いてあげることが重要です。
子供の肘関節は、橈骨(とうこつ)と呼ばれる関節を形成する骨の端部が未成熟です。
橈骨を支えている橈骨輪状靭帯(とうこつりんじょうじんたい)から逸脱しやすくなっています。
この橈骨は、小学生になれば成人とほぼ同じ形状になります。
結果、肘内障になる可能性が大幅に下がります。
肘内障とは、橈骨が橈骨輪状靭帯から外れかけている(亜脱臼)または、外れている(脱臼)状態です。
症状が似ている肘関節の亜脱臼や脱臼とは区別されています。
1-2.肘内障の主な原因
肘内障の約半数が、子供の腕を大人が引っ張ることで発症するケースです。
子供の転倒を防ぐ際に強く引っ張ってしまうなどがあります。
他には、子供が転倒して手をついた際に腕をひねったり、肘を打ちつけたりなどがあり、歩き始めの子供はとくに注意が必要なことが分かります。
肘内障の主な症状
続いてこちらの項目では、肘内障の主な症状について解説していきます。
肘内障になった子供の特徴についても詳しく解説します。
小さな子供を育てている方はしっかり確認しておきましょう。
2-1.肘内障の主な症状
肘内障の主な症状としては、発症後すぐに痛みの症状を生じる場合があります。
しかし、しばらく時間が経つと痛みの症状は解消されることがほとんどです。
また、発症後すぐでも痛みの症状が起きない場合や、時間が経っても動かそうとすると痛みの症状が起きるなど、症状に個人差が大きい疾患となっています。
さらに、骨折とは違い患部が腫れるような症状もありません。
患部を押しても痛みの症状がほとんどないので、保護者がすぐに発症に気付くことが難しいのです。
発症している子供に共通してみられる症状としては、片腕のみ力が入らずだらんと下げた状態になります。
痛みの症状がない場合は、肘を動かせるかどうかで判断する必要があります。
2-2.肘内障になった子供の特徴
肘内障を発症した子供は、痛みの症状によって泣きわめいていることもあります。
しかし、ほとんどが痛みも落ち着いて普通にしています。
しかし、活発的に動くことは少なく、少し寂しそうな表情をしていることが多い特徴があります。
そのため、肘をあまり動かそうとせずに、いつもより虚ろな状態に子供がなっている場合は、肘内障を疑いましょう。
肘内障になりやすい行動や対策
ここでは、肘内障になりやすい行動や、肘内障にならないための対策について紹介していきます。
小さな子供を育てている方は、こちらを参考にして積極的に対策に取り組みましょう。
3-1.子供が肘内障になりやすい行動
肘内障の約半数が子供の腕を大人が引っ張ることで発症しています。
小さな子供の腕を引っ張るという行動は危険なものだと言えます。
また、肘内障は症状が改善された後も再発する可能性があります。
症状改善後すぐの激しい動きや、保育園等での集団生活は再発のリスクが高い行動です。
3-2.子供が肘内障にならないための対策
子供が肘内障にならないためには、親や保育者が子供の腕を引っ張らないことが大切です。
道路に面した公園などの、強制的に連れ戻さないといけない可能性がある場所は避けるようにしましょう。
また、兄弟がいる家庭や、保育所などの集団で生活する場所も注意しましょう。
大人だけではなく子供同士でも腕を引っ張る可能性があります。
親ならびに保育者はきちんと観察をしておくことが必要です。
肘内障の治療方法
最後にこちらの項目では、肘内障の治療方法について紹介していきます。
子供に肘内障のような症状が起きている方や、肘内障の再発リスクについて確認したい方は、こちらをしっかり読み進めていきましょう。
4-1.肘内障の治療方法
肘内障の疑いがある場合についてです。
腫れの症状がないか、指は正しく動くか、指に変色の症状がないか、触ると感覚があるかなど他の疾患ではないかを症状ごとに確認していきます。
診察によって、運動・感覚・循環が正常に機能していることが判断できれば、肘内障と判断して保護者の同意のもと整復を行います。
診察の時点で、子供の腕を引っ張ったことが原因と明らかになっている場合は、レントゲン検査を行わずに整復を行います。
症状から骨折などの疑いがある場合には、レントゲン検査にて確認をします。
多くの子供は整復を試みるまでは痛みの症状が落ち着いています。
整復が成功した際の小さな痛みが原因で泣いてしまう子がほとんどです。
外れかけていた関節が整復によってはまるときに、コツンと音がする特徴があります。
4-2.肘内障は再発しやすい!?
肘内障は整復が成功すると症状が解消されるので、すぐに日常生活に復帰することが可能です。
しかし、症状改善後しばらくは再発することもあります。
親御さんの中には繰り返される肘内障によって、「この先ずっと治らないのではないか」と心配する方もいます。
しかし、成長と共に発症リスクが下がります。
再発の頻度も徐々に減少していきます。
ただし、一度でも肘内障を再発した場合は、腕を引っ張らないなどの対策を徹底することが大切です。
まとめ
今回は、子供に発症が多い肘内障について紹介してきました。
子供の中でも幼児に発症が多いことや、痛みの症状は長く続かないことが分かりました。
肘内障は、整復を行うことですぐに症状を改善することが可能です。
親や保育者が一丸となって予防に努めることが肝心です。
小さい子供を育てている方は、腕を引っ張らないことを意識して、肘内障を予防していきましょう。
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